□CLIENT
東京都渋谷区上原小学校
PTA広報委員会様
□PRODUCT
PTA広報誌195号 ブランドリニューアル、プランニング、デザイン、コピーライティング(一部)
□ABOUT
この度、渋谷区上原小学校様のPTA広報誌195号のリニューアルデザインをさせていただきました。
上原小学校は渋谷区の中でも歴史が古く、1920年(大正9年)に創立した由緒ある小学校です。毎年、PTAの広報委員に選ばれた皆さまが保護者の方々に向けて、学校行事や授業の様子などを紹介するための広報誌を手作りで作られて、今回で195号。
その195号は少額ながら予算がとれるとのことで、同じ地元としてご依頼をいただきました。
ご希望をお聞きしたところ、予算の範囲内で素敵にデザインしてほしいというおまかせで、特に細かなご希望はありませんでした。ともあれ、まずはバックナンバーはもちろんのこと、渋谷区の他校の広報誌や全国の広報誌、受賞校の広報誌(広報誌コンテストなんてあるのを初めて知りました)などをリサーチ。
するとほとんどの学校で同じようなデザイン!もちろん構成や内容は異なりますが。。察するに、これはPTA広報誌の担当保護者の方が毎年変わられるケースがほとんどで、前号の仕様を引き継いで作成されているためかと。(変に変えて先輩保護者から何か言われるのも・・・というのもあるでしょうし)
従って今回のような外部のデザイン会社が関わることがレアなのだと思いました。
そんなレアチャンスをいただけるならやはりカタチ化相談室としては、「らしいことがしたい」という思いも込み上げ、思い切って大きくリニューアルして、上原小学校、そしてPTAのブランドイメージアップにつなげたいと方向性設定に着手。
これまでのデザインは、お子さまの情報ということで紙面も子どもっぽいトーンが強め。逆に保護者向けの報告・連絡的な情報は、思いっきり文字ぎっしりの固めトーン。それらが混在しているデザインです。
ここでまず着目したのは、そもそも読者は保護者の方々、30代、40代の方々がメインで、子どもはサブターゲットということ。この広報誌の一番の目的は、保護者の方々がお子さまやお友達についての情報が知りたいということです。
しかも代々木上原のママたちは、おしゃれな人たちばかり。
そう考えると、大人向け、特にどちらかといえばなかなか時間のとれない仕事中心のパパ向けというより、毎日が子ども中心の生活のママ向けとして、ナチュラルな女性誌やライフスタイル雑誌のように馴染みやすく、読みやすくした仕様にしてはどうかと企画しました。
これまでは三つ折りの6Pでしたが、8Pの雑誌風に(予算的には厳しいですが苦笑)。フリーペーパーもイメージして、写真も大きめ、文字も少なめ、全体に余白重視で配色数も減らしすっきりしつつ、内容によってポップトーンだったり、ユーモアトーンだったり、真面目トーンだったりとページ構成を考えてみました。
結果、委員の保護者の方々から大絶賛!!!これまでのデザインから大きく変えるチャンスは今しかない、という皆さんの思いも重なって、100年の歴史に新たな1ページが加えられたような気分でした。
貴重な機会をいただき、そしてまたリニューアル案にご賛同いただき、本当にありがとうございました!
□CAST
Design Y.Mita
Direction/Planning/Copywriting H.Narikawa
BEFORE
これまでの上原小学校PTA広報誌のデザイン 2018年
昨年のバックナンバーはこんな感じです。表紙は、昔ながらのロゴ「もみの木」のインパクトが強く、これだけで古めかしいイメージになってしまってます。写真も多すぎて意識がばらつき、印象が定まりにくそうです。校長先生のメッセージも文字ぎっしりで読みづらそう・・・
運動会ページ。学年ごとに分けるのは見やすいですが、写真がてんこ盛りで全体的に小さくなってしまい、せっかくのお子さまの活躍が見やすさも印象も薄くなりそうです。
AFTER
リニューアル後の上原小学校PTA広報誌のデザイン 2019年 195号
まず表紙に大きく写真を配置することで、印象的に。そして中を見たくなる誘いにも。そして一番気になっていた伝統的なロゴ「もみの木」。これはサブ的に小さく使用して伝統感を残しつつ、ハンドスクリプト調のローマ字表記をタイトルにして、余白を大きくとりスッキリさせて、今風の女性誌やナチュラル誌っぽくしてみました。
運動会ページは、低学年ページ(1、2、3年)と高学年ページ(4、5、6年)とに分けて、それぞれ見開きで一目で見ることができる構成に。躍動感あるポップさのトーンに、写真もなるべく大きく取り扱い、吹き出しをつけて臨場感も加味。
運動会の高学年ページでは、低学年ページの可愛さ感より、力強さと情熱を表現。号砲を打たれる校長先生を、可愛さのアクセントに入れバランスをとって。
渋谷区で力を入れているタブレット学習。実際どんな使われ方を授業でされているのかは、保護者の皆さまもわからないとのこと。文字ぎっしりの連絡・説明記事調ではなく、人気テレビ番組風のQ&A形式で難しい内容も読みやすく。
お子さまの行事報告は、学年ごとに必要で情報量が多くなるため、読みやすいように整然と記事と写真を配置してデザイン。
印刷を終えて納品後、次号以降、委員の方が内製できるようにデザインデータをお渡ししましたので、今後、このデザインが続いていくことになれば嬉しいですね。